連弾
瑞海




冬の小窓から
零れる ピアノの音

ファの音は寂しくて
シ♭の音はすれ違う

声を出すのはこんなに簡単なのに
気持ちを伝えるのは難しい

触れ合えば
なにか変われる
かもしれないけれど
そんな勇気はないわけで

でも
重なれば
音は大きくなって
空まで届くはずで

私の調子で弾くピアノ
あなたが合わせてくれるのを
待ってる ずっと ずっとよ

私 不器用だから
時間も忘れて
花の中に立っているね
だから 迎えに来てね
きっと きっとよ



自由詩 連弾 Copyright 瑞海 2015-01-31 23:30:54
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