ラッピングの日
番田 


シャツ一枚を
買ったレジで 今日
包み紙で包んでくれた
静かな 手のことを
思い出している
机の上の 折りたたまれた
シャツの前で私は
その薄手の紙にそっと触れてみた

オークションで
何かを送るとき
何か包むものはないかと
探しているとき 私は
少し必死になる
私のそこに見えない何かを
送り手に伝えたいからという
理由があるわけでもないのに


自由詩 ラッピングの日 Copyright 番田  2015-01-26 00:48:57
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