ぼくらは
青井
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら目を凝らしてみたって
ぼくらはたったひとりなのだ
恥も外聞も捨ててしまおうよ
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら耳を澄ませてみたって
ぼくらはたったひとりなのだ
名前はもう忘れてしまおうよ
ぼくらはたったひとりなのだ
そうさどうしようもないのさ
ぼくらはたったひとりなのだ
目に見えるものだけ信じよう
ぼくらはたったひとりなのだ
ロッカーの鍵はもう開かない
ぼくらはたったひとりなのだ
歯磨き粉が右頬についている
ぼくらはたったひとりなのだ
プリンが食べたくなってきた
ぼくらはたったひとりなのだ
この街はどこまでも薄ら寒い
ぼくらはたったひとりなのだ
ああ
ぼくらはたったひとりなのだ
そう どうしようもないんだ