冬日傘
たま
雪の降る日に、
姉
(
あね
)
さんは
半年前の忘れ物を取りに来はった。
今朝、思い出しましてなぁ。
そういって、姉さんは
その日傘を抱えて帰りはった。
なんで、こんな日に思い出したんやろか。
ようわからんおひとや。
玄関には一年分のカレンダー
じっと、見つめたらおかしくなった。
なんで、こんなとこにカレンダー貼ったんやろか。
わたしもようわからんひとや。
そう思ったら、背中のあたりが
ぽっと
あったかくなった。
姉さんも、一年分のカレンダー
見つめはったんやろか。
自由詩
冬日傘
Copyright
たま
2015-01-15 13:15:36
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