奇世の泡粒(xeno-pop)
なけま、たへるよんう゛くを
(発車音)
突衝かれた意表はグレープフルーツ味、半年ぶりのくすむドラム、癖になるくせ今の今まで聞かなんだ気は確か
四角い粒の潮流 「過去、今」と新しい面妖を連れ やはり前後の道理なし
鬼ごっこそう、鬼ごっこ言っている追いかけっこ追いかけっこ、そう言っているそうだねでも載れない
こんなにもドアとかボタンとかを叩こうとする人から私は逃げる私をいつも見ている
君とは?君なんてものは周りに居ないし誰もいないここは深夜の深海深層心理
求めてはいる欲しいそうです合ってる知ってるが止めたり止まったりも自傷死角の碑文不可視
凝ってきた、溶けてきた、同じ事は同じ言葉違う事だが同じ事なんだぜなんせなんなんだなんだっけ
ぐるるるるグールの探るグルサミコ三円 言葉遊び遊離弄ばれた言葉惑わした源は貴方誘う素振り
ルーズリーフ・ルー・フリーズ冒頭と凍結の一行間隔が入れ替わったわ変わった知行合一よ
五郎、五郎にゃ言い置かにゃならんあいつは苦しい奴逆さ艶いシルクはつい餡等納屋に顔良い嫌に鱗、鱗
個葬。網状シーサイド吸うサイト 自然葬禅僧伴侶心境苦心浄沸腐乱のち見入らにゃ成るな
九狐流体概念二刀の粘土 解体された十六年の脳 真夏の夜にラクシャの魔の手 ガラス色の野の罠敷くあの野
古都古都に混んで十号煮やして素手魔性
征服者の槍投げ愛は今や量に換わり 仙女同化政策
寒いっちゃ寒い(ダーリン)降ってるっちゃ降ってる 雨のあ、天津風吹き抜け待てその夢見いつよりの
約束、そんな素晴らしい道の先まで見詰める眼差し漏れそぼした憶えは御座に着想を猿公
虚空が見てるとき僕もまた宝具を見つめて羊の角っていいよねいいよねいいよねいいっていえくのやろヤクや
だんだんと行きは宵々帰りはcos(y) ふふ突然のひげペン成長したなぁだから虫を殺した
傘を解いて組み立てて潰して売りかけて外してこそいで骨を核殻とる出汁る ベイ・さざめき光蛍
メツンメツンにしてあるぜ してあるものがちらちらこちらを見ている料理にしてあげますか?
楽を優先しすぎて奈落 こっっころの声が言葉を盗んで呟く悪臭で抑揚なのだ だめだ響くこれもうだめ逃げらんない 否い
宇宙の呼び声に助けを呼び声 進む新たな星の地へ 霞は捨て霞は去り 安直の鐘を張っ金恣意
前頭葉を殴られたような帰還宣言 ひとつの威厳ある夢が飛びまわる様二人で見ていた澄んだ透音
こそばゆい運指もったいないようね 意志を放てよ目ん玉ブレイバー・・・えっ?忘れてた本当のとこどうなんら
大熊猫ってゆーな!救急車vsコンビーフ THEは付けようよせめて・・・
遅くなる籠もる閉じた泉 いやこのままやっていけばもう少し間伸ぶはモネブ、ベジエのつ森川嘘、そんな気はなかったんだ許してくれ
どっちも誤射だっチ 雪夜に枯れてきた これも先刻癒えたモノなにかを入れ替えるオンリーワン司法戦場の瀬 詰まんねを皮切りに自己増殖使命なきグライアイ もういい加減楽にキャデラック按摩2天蓋猫居ねえ
一挙一投足記すのに数秒王国スリーセブン施工スレイヴ片仮名王国フリーイレブン回向グレイヴもうええわ
結局なんか 硫黄とグルト軸あるから軟化しちゃうんだよね (こういう場合は第2項を参照)詳しくはデヴで
少なくなってきたとも言う口頭言う汲む言う摂氏3/4π度言う指で激しく無下に言う、う言う悪辣YOU
気付いてない振りもしてきた、だがその人だけはパリジョイコープス車・宿とかそんなもの損だな荘
だめだ(2回目)見える(1回目)詰まんね(2回目)
終わりにしたいので終わり
だらるりと白く長く続く闇と雲と塵と風光駆ける秋桜は花の冠三千世界も元栓をきゅらるりと秘めて
今までの全部パウンドケーキで
哭け魔、堪へる夜ん福を
無理=在った?
インターバル
(ボンゴの音)
名前を明かしましょう口を開かしましょう鼻を空かしましょう目を明かしましょうすき間をさらに虚ろわせ
海砂利水魚の跳ね馬主人の漁師の首を刎ね 古風な家屋ひし形にされて嘆いて消える古の性
ここに在るある人の手記 グラスを除いてよく見てみてよ 色白く在る簡素な唱和が見える路地
よしなに日々を使わず違和感にヒビを ほいほい暮らすの出来ない相談無い鍵合い鍵ひも蛭子
黒いメロディもレースの如きメロディも停滞じみた興行も軽快じみた放送もなにも許されない事はない
好きさってパクってんよ 気になるその動き ショウは続けられなければならない 細切れの幸せ
ズボンを脱ぎ肌を脱ぎ見てくれは汗ひと筋、最低の手で撫ぜたつむじ微動つむじ風積むフレームパーセク G登戸
大東亜幻想ペンキに浸る幼児 グロテスクな瓦解無垢骸見聞録 三毛猫の視界のみの耳砕け悲愴
誰もが誰もが反復反復無限振動風かざし 好いたお前の文学書君子は釜茹で鹿をレズ ふむふむ毛のふけ半減期 字をかじる遠因はクイックドロー 酒裂きかすめて被り布 がばい婆さん生家にふたり 深い森から毒の桶
亡い事でこの体を満たす端々に顕れる知能の肩掛け鞄 近いうちに電車電解質然と後悔は気張れど空
よくも削った夏は済み春には火災が始まった 絡む大木鳥の影 美醜に勝る蟹の餌
さんと来 しんと経り すんと擦らし せんとごねたら そんと不遜なり
家内の頸椎滑らか鉛 囚人の頃に日々を似た
なにを繋がり日々紡ぎ 染めい吉野の追い鰹 果敢のくるみでたてかえて 陣の自戒のレール上 さらばえるもの酒場白湯 倉庫に籠もれビート板 案内人からどやされる
語意のリズムがしみじみ地力、摩訶の熱力飼い馬力 丸い形の霧の管 手前に出で来ぬ限り無し 様々異様人の憂れい 見れば定まる九九要らず 一助の杯は良いが悪いが子は居ねえ
寒いカチ山総勢狸 忌憚は第九のオイダラ山ち 薪を割っから恥知らず 簡の虫殺す者に詩を
河畔と氷蔵エルヘヴン災禍開催セプテンバー 熟語双剣カマイタチ願い敗退ネコイラズ 二改最愛日の入りモロゾフ返答光彩キクロプス
太郎天狗に死相が濃ゆい暮れには白骨明けて豪火と成りゆき 出入り少なく言霊弱く窮したこの身でありんす烏
三叉のどうたら驕りをくさし皇のスメル鰯はシュールなレアリズム
ガイガーカウントさめざめと狂おしい雨 同情はしない美味しい米粒四角い顆粒は雨あられ コキュート戦車にアバドーン
先進未遂罪なひと 伽藍堂は寺の記号読めや札絵馬暴れて防波 障るをはからい金物工面念頭念尾に鬼を見し
クナシリアンテナハッカスイ レモンソーダープリティクラブ ドラゴンキラーゴリマッチョ ジークジオンロールシャッハドスチャカキクラゲユルルングル
ドランクドラゴンアリマタヤ ラブポーションデイトレーダーワズシングアサングスウィーツガーデンゲルマンイージームーブメント
クレイドールや泥人形
密やかにいつもささやかなキスをほっぺとかおでこととか手とかに 密やかにいつもささやかなキスをほっぺとかおでことか手とかに
扇情ハラスメント身もフタもパージ札付き老け顔服役振りかけ青のり青鮭青深泥
春日向 晴るるか 憂るるか 蒼穹答えも問いさえ効かぬ 下では陽光冷風の ヤフーいじめの荒れ振るう
義理の人魚の幽世ノクターン満漢全席予備タンクトップ タンデムトップギャロップタップ画面に指置き指向せい
ヒスイの尾っぽのトカゲの速さ どんなに急いでもアキレスた亀 親バカ吐いたかでも走る だいぶ前からそこらを駆けて壮大ペリカン天眼
町の溶接屋さん次元接着暴論を喚んでもっぱら殴る 昨夜の祈祷が天にも通じ遠征援軍風と帰す
外道の信徒を切り飛ばし 撒くよアヌビス腹切りスズメ 病み人並みの痛覚でもって焼き鳥燃え燃えチュン
羽子板歩いた事件は千里 昔ポテチはシュレディンガー 富士の高嶺が今にもブーム 重ねて言うけど火の要鎮
主動力学心法一助 愚直をおちょくりお天道じろり 渡航歴ない高学歴かい以前歴々あっしゃっせー
ゴボウを抜いたら差しなさい抜き差しならないスリッパバンバン にらむ糸目は反面慕情むしろあなたをかじりたい
稼いだらだら働いたらたら「重々承知」「1ピコグラム」 裏じゃかなしい異見の首長迷える未来の不退死に
急いていかねどうりざね食える 渦が尾を引き正当化 弱いふたりが肩を組み 附子のナイフでアンブッシュ
カメラアングル跳ね回る どちらがアベルの嫁入り婿か 二頭の安堵に二刀の喉笛 二丁の血衣蓮の華
近い川下血かい皮髪 手つなぎ共葬爆ぜ交わし 素直な物言い素顔は脆い 浄土という名の死後区域
駅や墓場のその先ありき腐れ輪廻ね六六六道 何が見えたの何にもあらず 済まぬ視界はここまでだ
散漫一景むくむく梟360あと一度 ごろ寝転んでうつらリメイク ピコピコ音基竹林地平 群青誓いの必殺拳
死んだ親父がキラーマジンガ 命取るより磯辺焼き 砂鉄の原野と獣と眠る 閉じた涙が泣き黒子
昨日は四時まで起きていた 陽光より逃げ 理性より逃げ 自己より逃げ 現実から逃げた 昨日は四時まで逃げていた 覚という名の微睡みを
そういった奔流藻なに人格優しい今や今 疑いようもなく 空の青さは間違っている
誰何のグランド沢山ある走る体強まるそれでいいそれみんないうけど何の不安もなぜないの
異彩際限もなくあなた クズいつも出身謂われ多分自尊心のカビとか落とし子とか哀しみの仕業
ベルトはバックル張り子や弁当 笑い暗い辛い浅い四季凝り凝りの物共がみんな 罠は私の敵的
電気を付けます電気を消します電気を付けます電気を消します電気を付けます電気を消します電球はそうして死んでゆきます
パンナコッ他愛ないな 猫足串焼砂金が散った街の上 竹やぶ焼けたらSLへ据え 粋なオカマも真顔な奇異歌
夢中の渦中の黄金虫 多蝮固いな愛故を 足の下の地母の足の下の下の下の下では 象さんの足が僕の足足した
のろいぞきさま鍛冶場亀 ノストラダムの瀬牛男よ 玄がね素がね垢がね葉がね星の骨身を造るんだ
不意に視界がよく見えない負荷 目の前秘境 綻瓶 毎回日和りき清き惑いに港は目下熊の手借りてえ 待ち人牛頭馬頭ヘッドレス
姐サンハ角ガ生ヱテイル 薄イ唇ト着物ヲ被リ 瞳ハケフノ空ノ色 ネエ姐サンガ人デアッタナラ コンナニ好イテヰタロウカ
近々光るよ不随意筋 精霊神意の不在を守り 美事戦を棺に納め 魔人に留めを撃ち射す掘削 どんなマントがキワめ手かって 外車とラジオが観測者
事に誠に時こそ過渡期一昨日機能は兄してた?魔法の恵方で遊んでました 本の口から鯨の櫛が
我慢我慢の人生でしたか 水遣り忘れたオードリー 花屋の店先ジャングル秘境 世界樹開示 一切異界死にたくなければもっと泣け
美味いなマイマイ食ったらアデュー パステル焦がしたエスカルゴ
吉備の絶景窓の中 折ると消え付与すわ霧散
いつかの僕らは連れだって いつから僕らは敵だった
隣の銀河の住人が彗星降らしてぶつけてくるの 増えた生傷じくりと癒えず 私のせいだと思うだけ
纏まりないまま収まらない様 未練たらたら照る照る構図 肝心要が難儀な近代正義の盾より道の幅
卑猥な商社 出でては瓦解 それもどなたか呆けた海で 泳ぐ子豚の富な餌
終いにゃ島芋しまってしまい姉妹の伏し舞い拝めず仕舞い いくら行くなと怒ってみても かなり儚く理に適わない
軋む偽肢技師市議詩吟 疑心しんしん私信使魔人
臨界阿呆は本物目金 喰うヤケ小屋毛で数多叱咤
更紗田舎は娘の野山 マヤの吾子の香 母の稲
干物桃井会津は右足 手足生足擦足墓穴人の墓まで暴いてやがら 鍵となるよな飛燕双極三点倒立セットオフ
タクト・タクト・タクト・タクト・わいのタクト・デテクト・イジェクト・イグゼクト・失望された幻滅された環境淡ゆむサンダウン
無論内向ベールの奥方ブラックウィドウはおいといて、フロン廃鉱エールのカルカタクラッチ士道はおいおいもいで、で
騒ぐ無能損な行い不乱の崇拝雨のち轟沈 銀貨嗅いだら城門開く芯かさんだら散弾打算 いわくつき月海に月 万年亀より死んでも生きる くっつき岩ひと播磨ハリマオ三男難産次男キジムナ長男南宋父ハマチ
マッチョメットブックレットわたしのとなりわたしは魔王わたしはわたしはわたしはあたし いつが癌でも嘘ロシア 根っこは泡沫悦子は喜多方 奪還爺
人生懸けても作れないもの一個でEから挙げて味噌→海、海作れません粘性先生飽きたよ忌んでもいいですか
末期よ楽器ンガックよ 表面的には連装砲 ジルバフンババ山ン婆サンバ ランバダ車田アダラパタ
あなたがどんなに変わって居てもわたしはいつでも変わっていくし わたしがわたしを失くしていってもあなたはあなたのままで居る いつでも奇態に太鼓を叩いて豊かなマーチを奏でるの 彼の欠くは別たれた片割れ 今は一つの夜太鼓
しがない鹿神シガーシンガー 臥薪ショーダウンメリー振り袖歩く童顔ガトー野党に 煮魚埠頭ミナカトール
離反達観タクラマカン 河汗食パン火山弾岩 玄関看板感覚器官 信管難関破顔転換 時間だアカン 悲観王冠印鑑根幹看過羅漢完 サンダルフォン
溶けて呆けて痩けてむけて分けて逃げて削げてすげてあげて 彼方どなたヒナ壇棚田薙刀アンダー ズウィズダー
サリドマイド・ザ・アルバイト 芸当コンクリマグマグかるた 漫談ビゼーダライアス 年に数度は北緯の霧が光の喧噪飲み屋の通りを見慣れた闇を照らします
ルーチンプーチンスクラッチ スーザンシーマンパパラッチ ハットトリックコーデック スルトハトホルドルオーラ
ハインリヒホフマン ウヒ ヘルプミー作業机 財宝 SAY-HO カジュアルヨシュア 怯まぬマル秘 バネ仕掛け キリリキリキリ滑皮美麗 タツマキロールのセミオートマータ ジョルリパレポリカラパイア ウッドパルナの女の子 骨と鎧の女の子
チンドンジャンク屋ガルキマセラゼラ ケセラセラ ベルベットヒューストン地上の各地へかくて網混みナードやギークがワイアード
ギリースーツがお似合いよ 友愛数とて面食いよ 分針回るよ猛進盲進昂進放心シューティンスターダムエキノコックス狐憑き
あの子がそこにいてくれたから 比す事もなく あの子がそこにいてくれたから 静かな微かな呼気をくゆらせふ菓子みたいに硬いソファに あの子がそこにいてくれたから 追い縋る影よ卵の中で生まれず膿んで己の輪郭も忘れた影よ 追い縋る影を追い返し字も知らぬ互いを呼んで初めての手を結わえた その城が波間に浮き霧を抱く常態に 叫びながら 走りながら 届こうと 変えようと あなたはそこにいた
そして人偏五十円 化生の討ち死に うらぶれは へそで茶を分け反復ドグマ いきおい関係性確認避暑読了
作戦変更セスナでGO 泥ん子マルコアカプルコ あたら売れ行き0シフト
クーラー静動なんとか言って苦渋苦しむシムピープル プルプルカプリコプエルトリコ ルポ 嫌気亀井戸溜め息ミレトス思考が牛歩のやや左
かわるがわるの餅つき渇き はすに噛まれた構え犬
忍法牽引震ひ廻し さんざ湯掻いて成果の知性 そのままお流れごゆっくり リバースリゾートろくろっ首
素行阻むなケのわら人形代替退屈大回転 生きた天候「ルビ風車=ふうしゃ}風見鶏 マサイがも一度襲い来るの遅い
大隊大将翻り土は踏まずば閃空飛んび 戦斧がリンゴン愚弟が切り身 哀れな細胞よく見りゃイクラ 濁声「ルビ土色=つちいろ}街角覇道 屍すげ替え罪状異聞 はたいて掻っ切り元の藻カーミンパンクガン
犯され幻心が虚ろ 紫彼女は野菜王 いつかの映画の巨神が死んだ 機械の逸話も今いずこ 人を食う鳥石籠虜 淀んだ目の裏筋肉墓場 クキッと泣いてる慰めて
辛烏賊雷火がさつ千石敬虔出雲 ミミズクサンドが今お得 みるみる下水が膨らんでフラストレーション帰投雪 福耳の筋に雷火無い
小父の円陣温ま春よ 来い花恋バナ肥大南米高矢倉 郎等セリン待ったなし 執刀正宗マッターホルン 肉じゃがおでんのバイトクビ
減俸かずら黒光り 仏を模した悪友快活宇宙も恋する猫撫で声で少女が眼窩に黄泉孵り 複数人格また来て清水 高尚父兄ホログラム 悔いて後なく摺り足奈落
ゴイスー扁桃腺快速脳汁花火愛でたく想起 テオリア・ア・イデア・アパラティア
フレイムフレイルピスタチオ 関西地方のドラグーン 世にも奇妙な詩歌ポップ 枕も幾らか気持ち良い
(間奏)
理論に殉じた達成感より
それを得られない敗北 失くす悲しみをこそより厭う
臆病者 崇高なる保身
何も見えない 何も言わない 何も正しい気がしない
ピンボケの人生 乱視た男子
刻めくり年 どんとすすいと目が悪ろむ
ピンボケの人生 三下ダンス
日に日に他界が滲んで回る
成長は変化で 選択は必然で
正義は多数決で 真理は抽象化で
願望は勘違い 愛情は暇潰し
友情は目的の一致 理想は真実の忌避
精神は電気信号の連続 過去は記憶中枢の反復
意味は認識の見た夢 意志は感情の見た夢
存在は今だけ たしかなものはここに居る事だけ
本は読む方ですか チャンネルを回しますか
サンダルは好きですか 革靴を履きますか
フード付きコートは嫌いですか 黒いジャンパーを着ますか
煙草は見たくもないですか 携帯電話を携帯しますか
秋風に冷える体温を覚えていますか 湧き上がる騒がしい地熱を嗅ぎに行きますか
常識は変わらず常識ですか 非常識はどうでも非常識ですか
あなたは自分を合いしてますか 自分はあなたを乞いしてますか
あの人が間違いでこの人が正しかった
どの人が恥掻いてその人が悲しかった
この今に噴出しない心の尖り
思い出しても荒場巻く
物笑いの種を 植えるのは笑う側
悲哀は臨時に飛来 見帰る
魅力というのの尺度は眼鏡
私欲という物角度はネガめ
人が言う 君の行動に 重みがない 実績なく 思いがない 目的なく 趣きがない 信念なく
人が言う 君の言葉に 思いがない 考えなし 趣きがない 技量なし 重みがない 誠意なし
人が言う 君の相貌に 趣きがない 造形も悪し 重みがない 態度も悪し 思いがない 悲喜もなし
目の前で猫が段ボール山へ逃げる 目の前で老人が三車両幅の車道を横切る 目の前で人が怒る いつもそうだ いつもそうだ
僕が暖かい部屋へ入るとき 戸は示し合わせて閉まるのに 僕が寒い部屋へ出るとき 戸は少しだけ閉まらない いつもそうだ
新設の街灯はやけに明るい 親の点けていったラジオはやけに煩い 他人の描いた絵はやけにきれいでかけがえもない いつも
誰か
誰か日本語で英英辞典を書いてくれ 誰か誰か僕の為に
誰かリスクのない手術を産み出してくれ 誰か終章の来ない物語を紡いでくれ 誰か掠れたままのボールペンを発明してくれ
誰か宿題のない学校を 誰か諦めなくてもいい夢を 誰かシワ寄せる皺もない社会を
七色の筆を 違わぬ記憶を 心が満腹になるような水を 苦しみのない悲しみを びいどろの家を 尻尾の炎が消えた人生を
誰か僕以外の誰でもいいから どうか僕の僕の為だけに
心が可笑しい 特に目玉の裏とかが
(フェード)