平面図
……とある蛙

冬空は鈍色の曇天
銀杏の並木は
隙間無く黄色の絨毯が敷かれ
気持ちよく歩こうとするが、
坂道は滑る
雨の坂道は滑る

人生の平面図には
坂道が読み取れず
確かに坂道があるのは
当たり前でも
そのま滑ってしまったり
転がり落ちてしまったり

人生は下り坂が最高で
上り坂は苦しい

上り坂が素晴らしいなどと
言う輩もいるが、
上れば下るのが当たり前で
ただそれに気づかないだけで
落下していく者はみな笑っている。
下り坂が最高と
正平君も言っておるではないか。

上ることの意味さえ分からず
平面図の上を行ったり来たりしている
真冬の日
それと気づかず下り坂を
ニタニタしながら
歩いている。


自由詩 平面図 Copyright ……とある蛙 2015-01-08 15:30:48
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