ツイッター連詩より創作『詩っポsoup』
とよよん
【 愛 】
☆愛している
i see tail
尾を参照してください
オオサンショウウオしてください
★i see tail
尾を参照してください
Please refer to a tail
尾にあるとみなしてください
Please consider that a tail has it
尾がそれを持つと考えてください
【 尾 】
☆類人猿「尾はどこだ?」
☆絡まっている尻尾が切れて
かわりに知恵をつけた猿たちは
団子になってる結び目をほどくために
いまも会話をしている
☆捨てちゃうのはもったいないので
尻尾をスープに浸して食っている
しとぽのsoup
詩とポを汁物
★俺たち食べたの誰の詩っポ?
まろやかでコクがあって茶色い毛混じり?
猪かな、牛かな、うまかった。
ああ、馬だな。
【 汁 to 】
♡しっぽのスープを召し上がれ
原始を砕き滔滔と煮詰める
身と骨を煮詰める
ふつふつと
かつて女は太陽であった
太陽は獣を愛し
獣は結ばれて
しっぽは契約する
さんさんと契り
生きることを
★詩とポのスープ 滔滔と
うとうと しながら 火の番は
とうとう 煮詰まり 詩っポはいずこ?
悩んでいるテイルスープ
美女と野獣の詩っポの契り
絡まりとろけて
ゴールデン愛ルルソース✳︎になったとさ?
【 にこにこ 】
☆にくむのじゃなくて
にこむのです
いろんなものからだしはでます
しるもののこくとうまみ
わたしもいっしょににこみます
あなたもいっしょににこみます
にこにこみます
にこみます
★詩っポのうまみどんな味
あなたとわたしの詩るうまみ
憎しみ愛しさ笑顔を混ぜて
にこにこにこんで召し上がれ
【 煮 】
☆スープを食おうと思うと骨がない
骨のない男はいけない
けれど骨のある男だとしたら
うしろに待ち受ける魔女たちが放っておくわけはなく
鍋でいっしょに煮込まれそうだ
★「気骨のあるオトコからは極上のアンチエイジングスープがとれるでしょ、
ヒアルロン酸やコラーゲンなんてお話にならない。」
なんてさ、
ボクを肴に。
魔女の井戸端会議にぐるぐる巻きのボク
☆「新年だから身体を清めて晴れ着を着なさい」と
魔女たちがあれやこれやと世話をやいてくれる
なんだかしっとりした着物だなとかじってみるとキャベツに似た味がする
何に料理されるのかはだいたい分かってきた
【 菜 】
★すぐ側を通り過ぎ、ぞろぞろと集う者たち。蠍に蛇に蟹に。
ブーケガルニの束が、可愛らしく結わえられている。
「さあこちらの紅の詩っポ池で身を浄めるのです。」
ぶくぶく大きな泡が上がっている。血の池地獄のよう。
☆キャベツの服着て糸で巻かれ身動きできない
ところに放り込まれる草の束は
食えるものと食えないものがある
けれど
食える草を食おうとすると魔女たちに怒られた
☆母から伝わる味付けの極意は
しっかりと受け継がれていき
「男の胃袋を魅了しなさい」
と
魔女の秘伝書には書いてあるそうだ
☆かみら くくみら みら が にら
ふたもじ にらねぎ こじきねぶか
とち じゃま きりびら へんどねぶか
ちりびら きんぴら んーだー
★ニーラの世はニライカナイ
詩っポのニラが群生している
とんでもなく増殖した春のニラを
兎が食べようとするので
思わず真ん丸詩ッポをつかむ
【 っtail 】
☆ウシはカエルをしっtail
カエルはウシをしっtail
うしなったものはかえらない
かえるものはうしなわない
縄のなくなった牛におそれるものはない
けれど尾はあるもーとなく
尾をなくした蛙はうたう
うたごえはひびくけえろとなく
★うしなったものはかえらない
かえるものはうしなわない
帰るのは母の愛
魔女の秘伝の
詩っポのsoup
✳︎ゴールデン愛ルルソース…森朱鞠さんのツイッターアカウント @goldeneyelulu をローマ字読みした造語
これは2015年1月4・5日のツイッター連詩を元に、抽出、並べ替えを行った作品です。自分の部分に若干加筆修正があります。
連の先頭についているマークはそれぞれの作品であることを表します(掲載許可を頂いております)。
☆こひもともひこさん @kohimon
♡森朱鞠さん @goldeneyelulu
★とよよん @to_yo_yo_n (私です)