打ち直した布団と雨
イナエ
ふんわり膨らんで
適度な蓄熱の布団
気分よく寝過ごし
急いで冷たく硬い空気のなかへ
緩んだ身体を放り出し
冷えた下着に包み込んで始まった朝
雨戸を開けると
微かな野焼きの臭いが漂ってくる
急いで窓を閉じふと思う
地球も空気の布団にくるまれて
太陽から届くエネルギーを蓄え
刺さる光を防いでいるが
原初以来纏った空気は
舞い上がった土埃や
塵を燃やした埃が
さぞ溜まっていることだろうな
一日中陽に晒しているとは言え
一度も打ち直ししていないのだから
せんべい布団になっているかもしれない
冷たい水で
寝ぼけた顔を洗い気が付いた
大気は雨で洗われるのだ
そして
流した埃は…