夜を越えて
瑞海
君の家まで
もうすぐなんだけれど
勇気がなくて
手紙をポストに入れただけ
君に一目会いたいのだけれど
目を合わすと死んでしまいそうで
ドキドキしています
電波で繋がるということは
見えない糸の上を歩いているのと
同じに思うのさ
いつの間にか道外れて
落ちているのさ
そんなこと忘れて
落ちても笑って
くすぐりあっていけたら
こんなにも良いことはないさ
午前1時に迎えに上がるから
寒いね、って笑いあって
肉まんとあんまん半分こして
次の日出来た霜焼けが
僕らの密会の証になるなんて
素敵じゃないか
ねぇ、お願い
僕と一緒に夜を越えて