ふたりきり
弓夜

わたしくやしかった
おもしろくなかった

おとうとばかりかわいがって
おかあさんもおとうさんも!
なにさ!

とくにおかあさん
おかあさんはおとうとのほうが
かわいいんでしょ
ふん!
もうしらない!

さみしかった…
がまんすれば
いいこっていわれるから
がまんした
そうすれば
おとうさんもおかあさんも
わたしのこと
もっとかわいがってくれるから

そんな私が今も少し私のなかに残っている

けれど自分が母になってみて

ああわたしは
おかあさんとふたりきりのときを
いっぱいいっぱい過ごしたんだ…
おとうさんもおかあさんも
わたしだけをいっぱい抱っこしていたんだ…

そう気付いた


ふたりきりだったんだ


自由詩 ふたりきり Copyright 弓夜 2014-12-30 23:45:17
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