すくって
瑞海
生まれた時に
僕は一瞬心臓が止まった
僕はまだ
目も見えなくて
いっぱい空気も吸えなくて
その時未知の世界で
どうしても どうしても生きたい
と思った
神様にお願いした
僕の寿命を延ばしてもらうよう
神様は
“あなたを大切にしてくれる人を
大切にすればよいのだ”
と言うだけでした
そうして僕は生まれた
あの時はまだ分からなかった
こんなにも難しいなんてね
笑っちゃうな
17年しか経っていないのに
僕はもうすぐ息絶えそうだ
水を手で掬って飲むように
君に助けてほしい
世界のグレーの水の中から
僕を救ってほしい