炸裂する感受
日々野いずる

オルガンが響きわたる
神聖の声
共鳴ししびれる四肢
びりびりと降りそそぐ音の粒
光はそこから 神の光
体を染めあげる乱反射の彩り

その揺れる空
車窓から流れる街は
空に溶けた白雲は
がたんがたんと共有される景色


その歌は
その揺れは
その窓は


反響するトンネルで
音の粒が耳にさわる
振動する鼓膜 苛立つ意識
圧の酷い曖昧なる声

そうその時の天井
わたくしの領海に
溶かしこまれた乳白色のざわめき
体に流しこまれる痙攣

ああ素晴らしいと何度共振する
ああ苦しいと何度耳を塞ぐ

この無駄に感受する意識よ
わたくしの生きづらさよ
わたくしの掛け替えのない生きづらさよ
あいしている


自由詩 炸裂する感受 Copyright 日々野いずる 2014-12-23 08:58:02
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