空耳
草野春心



  ひかりが鉄柵をすべりぬけ
  あなたの膝を白くよごした
  煤けた骸だけがあるく目抜通り、
  彼らのうたう寧ろふくよかな夜想曲に
  暫し立ち止まったのだろうか、あなたも
  なにを踏みにじっても平気なような顔をして




自由詩 空耳 Copyright 草野春心 2014-12-20 16:02:12
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