潜水
keigo


今宵は音のない水槽の中
静寂に沈める鼓動
四方を水で囲まれた国
100まで数えて
泡をふく

あれ
遠雷がきこえる
こんな静かな夜のはずが
地平線の向こうは昼
昼と言っても暗い空模様

あれが僕らの憧れていた国だよ
やけに冷たいな
やけに白けてる
銃声が聞こえる
遠雷ではなかった


肌の色を水に浮かべる
ただの肌色
透明な水に揺れる
でもここに居れば安全
四方を水で囲まれているから


自由詩 潜水 Copyright keigo 2014-12-20 06:18:28
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