鹿
mizunomadoka

珈琲の匂いを逃がすように
少しだけ窓を開けた

庭の木立から
ザクザクと音がする

雪を掘って
ドングリを食べてるのよ

起きてきた姉が言う

私たちが戻らなくなったら
ここも数年で山ね

おはよう

サンドウィッチにする?
焼くだけでいいわ

カップを並べて
牛乳を火にかける

何時の飛行機?
明日の便よ。雪が降るから













自由詩 鹿 Copyright mizunomadoka 2014-12-19 05:42:47
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