たったひとつの夢
吉岡ペペロ

雲ひとつない夕闇にこだまする

いくらもないたったひとつの夢なのに

悲しかったのはなぜだったのか

砦になりたいと思ったのはなぜだったのか


相殺されるような気がしたから

救われるような気がしたから

それはきっと自分の為だった

悲しみが空にぬけてゆくよう

俺だけのものであるはずなのに


雲ひとつない夕闇にこだまする

いくらもないたったひとつの夢なのに

悲しかったのはなぜだったのか

砦になりたいと思ったのはなぜだったのか









自由詩 たったひとつの夢 Copyright 吉岡ペペロ 2014-12-16 12:42:58
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