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中村 青

ひらり翻す スカートの裾は
真夏に蝉が鳴く焦げた匂いがします

身体に残る 幼い傷跡は
あどけない睫毛が世界を包む優しさに似ています

頭の中を充満する 疑問符は
染色液が空から降り注ぐ希望の音がします

混濁も塵滓もない 直線的な眼差しは
柑橘の皮を剥いた時の瑞々しさを感じます


自由詩 a Copyright 中村 青 2014-12-07 13:46:25
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