ひつじのひるね
木屋 亞万
ひつじがいっぴきもいなくなった
こまったしつじはこんせきをたどった
まだあたたかいねどこやら たべかけのくさをみつけては
あしもとをみて ちをはうようにそうげんをいく
たくさんあったあしあとが ひとつきえふたつきえ
もしかしたらひつじたち なにかにおそわれちゃったかも
しつじはあきらめきれなくて さいごのひとつのあしあとをおう
あしあとすべてがとぎれたあとで ぼうぜんじしつでてんをあおいだ
すみわたるあおいそらに いくつものくもがうかんで
ぷかぷかとひつじもたくさんういていた
そらでひるねをするなんて なにはともあれひつじたち
よるはみんながねむれるように しっかりかぞえてもらいなさい