毛細血管のめぐるあおい突端の、 これよりさきはもう冬の海しかひろがっていない、 さみしい風景のなかで、年増の女が、 少女のように手にもったポリエチレンの袋を、 ふりまわしている、女は遠心力をつかって、 それをそらへと放ち、やがて落下した、 地球はまわっているのだという、 わたしは生きている、