路傍の衛星に
もっぷ

茜音の空は無情にか去り
ただ闇に佇む自販機よ
自ら輝くだけの箱だ
ひと待ち顔で俯くだけ

哀しいとすら
こぼせないな、おまえは
わたしのようには
ゆかないな

いまわたしは愉快なんだ
その話を聴きたくはないか
一篇のつまらないものを
なにゆえに嬉々としてほら

それでもわたしは愉快なんだ
おまえには、言えないな
わたしに言葉が有ることを
わたしに友が居ることを



自由詩 路傍の衛星に Copyright もっぷ 2014-11-23 22:44:55
notebook Home 戻る