口をぽかんと開けて/即興ゴルコンダ(仮)投稿
こうだたけみ

         雨
        粒一つ
     おおきく口を開けて
    飲み込もうとする男の子
  ひっくりかえした傘に溜めた雨水
 その傘うまいこと持ち上げて差してさ
バケツの水かぶるみたいになるなら少しは
         た
         の
         し
         い
         の
         にね

 雨 降 っ て 地 か た ま る

  たのしいことってそうそうないね
  そうそういまいちたのしくないよ
  たいくつがそうそうとせきをたつ
  たのしめないひとのなだそうそう
  ぜんりゃくとそうそうはなかよく
  きみのくれたてがみにおりました
  おってそうそうへひそむたてがみ
  しのそうそうにたずさわるけもの
  そうそうがれつをなすさばんなに
  しょうたいみたりしまうまのしま
  そうそうとしたいずみわくほとり
  くちあけまつにはそうそうとして
  おいしいことなどそうそうないし
  そうそうにしっぽまいておかえり

        ただ
         い
         ま
    待ち人来りてほら吹く夕
    靴を蹴飛ばし明日は曇り
    どっちらけ割り切れない
     さよなら三角開く傘
     又来てが死角になる
     聞こえないあし音と
     繰返すもう待たない
     男の子はどこなの?
      わたしたちの間
      見当たらないよ
      愛あればいずれ
       見送る三角
       又来てねと
       呟いてみる
        きみと
        わたし
         と
         雨

        いつか
       全身かけて
      左右対称になれ



自由詩 口をぽかんと開けて/即興ゴルコンダ(仮)投稿 Copyright こうだたけみ 2014-11-23 02:05:47
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