救世主はやってこない
ときたまこ

止まらない観覧車は
青に映る先を明けて

僕が嫌いな僕を
この上なく愛すと言う

ヒーローが寝坊したら
明日のラジオは喜んで

君のためだけにある歌を
大音量で流すだろう

その風が揺らげば
傷も少しは痛むだろうと

誰もいなくなった夜に
泣き出す彼女に祝福を


自由詩 救世主はやってこない Copyright ときたまこ 2014-11-22 23:45:00
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