首都だろうと田舎だろうとねずみはねずみです。
ブルーベリー

きらびやかなショーウインドウを
見つめるのにはきれいなレンズが必要で
なるほどそれは俺は持って居ないって
一昔前のインディーズバンドの
歌手みたいに嘯いて
二昔前の漫画の主人公みたいに
ポケットに手をつっこみ
足元の石を蹴っ飛ばして
その場を離れて
おしまいにしようか

だって眼が潰れてしまうのだもの




あるいは




台所から
テレヴィジョンの中の
料理人が選ぶ
極上素材


手に入れられるわけでもなく
包丁だってその辺のホムセンで買ったんだし


そもそもそんな見かけも腕も夢も野望もなく

いかにも聖人面の霞だけ食ってる奴の言葉だって
実際はそんなんじゃないんだろうし

その辺のホムセンで買った包丁でも

その中身くらいはさばいてみたい

そんな小汚い野望は持ってる






自由詩 首都だろうと田舎だろうとねずみはねずみです。 Copyright ブルーベリー 2014-11-06 21:27:21
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