ガラ・コンサート
ハァモニィベル

信号が、――…
「白」になり
露わな校長先生の群れが
一斉に飛んでイク
幕のなかは 
もちろん
膜の中にすら 
もう
「0」すらも ――…
居られはしない
と、いうのに。
いまや全ての存在が
シグナルと化した
の、だから

夜/昼の記号が
虹のような灰色に捩れ
クモの糸を撚り合わす指先が
一斉に掴むのは、
公園の
砂場の中に
仕舞われたkUSoの数ほどの
隠喩
隠喩
隠喩ばかりの街が
冷えたゲーテ骨を覆い隠すように
眼を射る真昼の――…
内部で

荒れ果てた
秋の諷喩の
路地を曲がれば
そこは
いつも誰かの心

陽だまりを買い占めた太郎冠者は視た。
直喩が染みるような朝の終りに,
フォルティッシモで,アレグロな,
冬を夢見た蝉の死骸を
感触を失くした定型句のように無恥な
靴底の裏に――…







自由詩 ガラ・コンサート Copyright ハァモニィベル 2014-10-31 20:51:34
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