桂冠に捧げ詩
こうだたけみ
八年間を棒に振ったと嘆く彼女の向かいで
彼女の八年プラス八年分の熱量を羨ましく
も理解できないでいる私は私で十一年間を
棒に振ったかもしれない現実から目を逸ら
しつづけているのだからお互い仕方ないね
終いにはケータイ握りしめて現実逃避する
する逃げるげるの字はしんにょうのつくる
道をじたばた走る人みたいでちょっと可笑
しいからちょっと元気でたという言葉を信
じてるてる新宿の靖国通りはわが母校まで
つながる道でもあっていつだって戻れるし
いつだって歩き出せるし立ち止まっても大
丈夫だからさその先で、待ってる
まあつまりあれだ、書けよってことだよ。