アスファルトムーン
瑞海




私ね、月から来たんだよ

って君が言ったこと
最初は信じなかったけど
本当だったんだね ごめんね

天に架かる橋が
地からのびた日

君が裸足で近所の公園の
ジャングルジムのてっぺんにいた日

同じだったんだよね
どうして気づかなかったんだろう

君は本当に大事なことを言わない
だから少し悲しくなる

そのくしゃっとした笑顔も
少し低めの声も
素敵なのに悲しい

冷たく固い僕
暖かく柔い君

時間が経てば
君は僕のようになってしまうから

早く無機質な月へおかえり




自由詩 アスファルトムーン Copyright 瑞海 2014-10-29 22:17:48
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