赤の前夜
瑞海

君は 山が焼けてゆくの
美しいと思ったことないかい?
緑と赤は補色同士なんだよ
混ざったら黒になるんだよ
今までの世界は
少し手を加えることで一変する

僕がどうしてこんなこと
ずうっとして来たか
君には解る? 解らないよね

ずうっとスイッチを探してるんだ
僕の空っぽを満たすことを
始めるスイッチ
君が開けた穴だよ

君のせいで
僕 何かに蝕まれてしまったよ
君のせいで
女 何人も切り刻まれてしまったよ

延髄に太い針をぶっ刺して
グリンって回すの 良い感じ
脊髄が舐められる感じ
気持ちいい 気持ちいい

でもどれも違う やっぱり君じゃなきゃ
君が作った穴は君で埋めなきゃ
延髄じゃなくて 君の心臓で埋めなきゃ

大丈夫さ 気を楽にして
一瞬でいかせてあげる
君の怯える顔
見たことないから 楽しみだ

赤い夢は明日までお預けさ
おやすみ 愛してる 憎い人



自由詩 赤の前夜 Copyright 瑞海 2014-10-19 23:22:16
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