ことばはひかる
やまうちあつし

ふらんけんみたいなまちなかを
とおりまみたいなぼじょうにとらわれ
うろうろさまよういきものは
いかほどにけいけんなのか
いわのように
しまのように
ふるいうたのように
たにんのそらにのように
ちんもくにあたまをゆさぶられても
ひゆのひとつもでてこない
ぜつめつしたどうぶつのことばかりかんがえて
ぜつぼうしたひとのはなしばかりききたがって
だれからぜいきんをとりますか
だれからしょうこをあつめますか
だれにありばいをはなすのか
だれのありくいをころすのか
こんどは
こんどこそ
またしても
みえないものをみようとしてばかり
きこえないものをきこうとしてばかり
かぜがふいているのにのろうとしないのか
かじつがみのっているのにいのろうとしないのか
さかながあたりをうろついてるのにおよごうとしないのか
ことばなんて
ことばなんて
ことばなんて
ことばなんて
そんなまよなかに
ことばはひかるのに


自由詩 ことばはひかる Copyright やまうちあつし 2014-10-18 06:21:13
notebook Home