幻空
ヒヤシンス


地上と天上とを結ぶ黄金色の光の帯に
限りなく果てしない眩きが伝わり
辺り一面の闇を吸い込んで
私を幸福の世界へと導いてゆく。

輝く光の帯は雄大に広がり
いつしか生命の母となる。
海だ。
私は天空へ連なるあぶくの一つとして清く舞っている。

青く澄んだ鉱石は海底に咲く。
そして水しぶきを上げることなく
空へと高く舞い上がる。

無数の鳥達の心地良い囀りを聴きながら
私を天上へと導く光の帯が再び現れ、
人型をした私の神様が優しく手招きをしている。


自由詩 幻空 Copyright ヒヤシンス 2014-10-09 14:38:29
notebook Home