インストの流れる路地
番田
僕は誰もいない日に
タバコを吸いこむ そこは
五反田のマンションの一室 今日も そこで
照明の明かりを見させられてはいなかった
僕はネコに近寄られたけれど
今は食べ物は
鞄に持たされてはいなかった 手を見る
持っているときは 階段を上る
月食で人が 人の
人であるための空を見上げているようだった
空が風俗街の中に同じようにある
そしてそこに僕の空はなかった
自由詩
インストの流れる路地
Copyright
番田
2014-10-09 01:13:31
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