果てなき暗渠
まきしむ
溺れた人が見ているのは
ゆら揺れる海藻
ずっとそこにいたから
何も物などいらないと
背伸びした心が冷たく
突き放す愛人
永遠が欲しいのはどうしたことか
流れ流れる時はコンクリート
冷たい手を繋げみずぼらしくともいい
光が差すのはぼれ切れになった人の傷だらけの口元
ゆっくり彷徨い行く果てのない暗渠を
自由詩
果てなき暗渠
Copyright
まきしむ
2014-09-28 20:54:11