望み
草野春心



  せめて、
  あなたには桃を食べていてほしい
  朝のかなしい光のなか 窓のあたりに椅子を置いて



  それ以外なにも望まない
  古い歌があなたの心に絶えず降ってくる
  潮風のにおいをいつまでもあなたは覚えている
  だからわたしはなにも望まない それ以外は




自由詩 望み Copyright 草野春心 2014-09-28 19:55:17
notebook Home 戻る