沙百合とおしゃべりが糸をひく
佐久間 肇

静かに という言葉を 使いすぎてはいけない
そこには たしなみ が あるから

多くを語らずにいても 多くが漏れる
ので さいだいげんの 多くを 語る

よそ者のなんにんかは いじけてしまって
言葉を 使わないことに しうちう する

あかいひだねが 木のうえから おちてくる
ので さいしょうげんの 警笛を鳴らし

よけいな物は 全て あなたとともに 集められた
そうして 掻き分けられた 物の中から
生まれいずる あなた
と あなた の


 ・・・

苦労かけたでしょう? もうすぐ もうすぐ
お夕飯ですよ わたしはもうすぐ
あなたの おかゆになります から

しお味は そっと ふりかけておいてね
誰でも 忘れてしまうから
ここの戸棚のなかは おやつ専門なのよ だぁーめ。

まぁだ まぁだ まぁだだよ
こっちにいらして そこには落とし穴が ある


自由詩 沙百合とおしゃべりが糸をひく Copyright 佐久間 肇 2005-01-29 03:12:50
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