残された時空 ⑩
信天翁

     青い春に 赤いゆめを破られた
白い秋に 黒いまぼろしを見せつけられた
   こころの堂々巡りを繰り返している
         老耄のおひとりさまょ
   終着駅のネオンが点滅してるだろう

   せめて 脳細胞の核だけは確保して
   恋しい星屑に 照らされ続けなさい
       もう身動きはできないんだ
     後ろ向きな寂寥のなかでもいい
       おのれをだまし続けなさい


自由詩 残された時空 ⑩ Copyright 信天翁 2014-09-26 20:40:15
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