野良サボテン
灰泥軽茶

一軒家のブロック塀と道路の間に

はみ出したサボテンたちが

楽しそうにからりと佇む

プラスチックのプランターも割れて

土もほとんどなくなり

とっくの昔に忘れ去られているのに

にょきにょきにょきと半透明の影が踊る

一歩二歩と軽くステップを踏みながら

誰も妬まず憎まずに

明るく太陽を謳歌する


自由詩 野良サボテン Copyright 灰泥軽茶 2014-09-26 00:47:24
notebook Home 戻る