涙の夜は
凍月



眠れないのかい?
珍しいじゃないか
深い暗い穴の中へ落ちる事は
意識すれば急に怖くなる

起きていたいのかい?
珍しいね
もちろん僕は付き合うさ
君が安心して
無意識の世界へ行けるように

眠れないんだね
眠れない時は
無理に眠ろうとしないでも
大丈夫さ
いつかきっと
信じれば、いつかきっと
優しいまどろみが君を包むから

眠りたいんだね
問題ないさ
誰にだってそんな夜がある
時には眠れないのも
良いものさ
いっそライトでも付けて
静かな音楽を聴いて
僕らで寄りかかり合って楽しもう

眠れないのかい?
そんな時は
天空に浮かぶ月を見るんだ
何も考えず
月光に包まれて
必要なら僕は隣にいよう
君の冷たい手を握って
一緒にいるよ

もしも、それでも
涙が君の頬を伝うのなら
僕はいつまででも傍らにいよう

鼓動が自分を取り戻すまで

枕が朽ちて消えるまで

月が銀色の砂浜になるまで

夜空が落ちてくるまで


君の涙が霧散して消え

上昇気流に乗って雲となり

悲しみや不安に冷やされて凍り

雪になって降ってくるまで

ほら
見てごらん
君の涙が雪になって落ちてきた

君の涙は
とても綺麗だ


そんな時は
天空に浮かぶ月を見るんだ
何も考えず
月光に包まれて
必要なら僕は隣にいよう
君の冷たい手を握って
一緒にいるよ

もしも、それでも
涙が君の頬を伝うのなら
僕はいつまででも傍らにいよう

鼓動が自分を取り戻すまで

枕が朽ちて消えるまで

月が銀色の砂浜になるまで

夜空が落ちてくるまで


君の涙が霧散して消え

上昇気流に乗って雲となり

悲しみや不安に冷やされて凍り

雪になって降ってくるまで

ほら
見てごらん
君の涙が雪になって落ちてきた

君の涙は
とても綺麗だ



眠れないのかい?
大丈夫さ

君はもう、眠れるよ


おやすみ







自由詩 涙の夜は Copyright 凍月 2014-09-09 22:52:59
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