夜の芝生
草野春心



  夜の芝生で
  いるかは一度だけ跳ねた
  手に拾えそうなほどの光が今日、
  とおくの月やら星やら町やら、そんなものから
  迷いこんできていたから、けれども
  そのなかを泳ぐには、あまりにも
  水が少なすぎるから、いるかは
  一度だけ跳ねた 夜の芝生で
  手をかさね 愛のなかにまどろむ、
  わたしたちのまえで



  


自由詩 夜の芝生 Copyright 草野春心 2014-09-07 22:30:01
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春心恋歌