ここにいてもいい
クローバー
ここにいてもいい
なんて言葉は卑怯
選択を奪え
ここにいていい
と言葉にしろ
も、がいらない
そんなやさしい主導権はいらない
ここにいなくてもいい
も、も、も
もももももも
もももももももももももももももももももももももも
真っ暗な深海に
マリンスノーが降り積もる
も、の形した
プランクトンの死骸が積もる
ここにいてもいい
と
ここにいなくてもいい
とは、矛盾しない
光は届かないでも
君がいるからそれでいい
なんてことを書いて
照れくさくなって一度消す
また水に沈んで水面ばかり見上げている自分を見つける
ここにいてもいい
この間は宇宙の端っこに椅子を置いてきたばかり
土星の輪をサイクリングする、も、を眺めながら
ここにいてもいい
ここにいてもいい
自問する、こことは何処ですか
一週間は速い
できることの量は変わっていないのに
意識を認識する機関が劣化している
最適化、ともいう
ここにいると意識するために使われるコマ数が減っている
ここにいてもいい
ここにいると信じています
夢でも仮想現実でも、それでも自分を失うことはできない
ここまで書いて一度消す
ここにいてもいい
が
ここにいることが
居心地が悪くなって消す
どこへでも飛び立っていいよ
と、開け放たれた鳥かごの扉に気づかない
そんな自分に
ここにいてもいい、と言う
場所と時間と次元も入れて
こんなにも広すぎる
ただ一点で固定する
ここにいてもいい
こことは何ですか
ここにいなくてもいい
そのほうがずっとやさしい。