嗤うジャッカル
草野春心



  なかば開かれた窓の傍ら、
  揺り椅子で膝を抱えあなたは風を舐めている
  なにもかもが 透明なジャッカルと化して
  あなたの内なる屍肉を貪っているのだろうか
  みどりいろの西陽に唆され、かれらの瞳は……嗤う
  その小さな箱をあなたが動かさなくてはならない
  あなたの、骨のなかの、どこかにあるはずだ





自由詩 嗤うジャッカル Copyright 草野春心 2014-08-31 20:04:49
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短詩集