斑入りの朝顔の葉
ichirou


斑入りの朝顔の葉
白い斑
子供の頃は病気の葉だと思っていた
今では朝顔の個性であると想っている
今では斑のアクセントに自然の美を感じる様になった

斑入りの朝顔の葉
不効率な自然の葉
教科書には斑の部分は葉緑体が欠落していると書いてある
光合成のできない斑を持った葉は効率的じゃないから
いつか淘汰される
なんて考えていたこともあった
でもそれは間違いだ
人間の視点は氷山の一角でしかないのだから
ある視点で完璧であっても
それが正解でも あるべき姿でもない
その証拠に斑入りの朝顔の葉は淘汰されていない

斑入りの朝顔の葉
朝顔の個性
自然の多様性
個性の本質を私は知らない
自然の多様性の意味を私は知らない
ただ漠然と思うのは
私たちに個性があったから
自然が多様性を認めたから
私たちが個性として存在し共存している
私たちが知らないことが現実に存在している
だからこそ
自分以外の人に胸が熱くなり
自分が知らないことに心ときめく



斑入りの朝顔の葉は存在しているだけで
そんなことをやさしく
私に気付かせてくれる



自由詩 斑入りの朝顔の葉 Copyright ichirou 2014-08-19 22:20:07
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