八月のフェイクな午後
御笠川マコト

八月のフェイクな午後
焼けたボディを持て余す車たちの間を
盗っ人のような急ぎ足の俺。
金で調達した相手との
たった2時間の悪戯の為に
ホテルのエレベーターに滑り込む

アスファルトの上に
騒ぎすぎた蝉たちの屍

八月のフェイクな午後
ユルい顔つきの人波を泳いで
スタバの隅っこに潜り込む俺。
ガキ共の阿保な話をBGMに
ちょとの水で睡眠導入薬を飲み込む

まだ火照る体を冷やすために

アスファルトの上に
騒ぎすぎたヒトたちの屍


自由詩 八月のフェイクな午後 Copyright 御笠川マコト 2014-08-19 08:21:53
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