神径
衣 ミコ
目蓋を閉じて
皮膚の下に流れる音を辿る
爪先から心臓まで
留まる事なく巡る
透明な、その筋を、
罪と言うならば
この牢獄から逃れられる者は
誰も居ない、と
永い月日が織り上げた
土と根の産着から
小さな手が空に向かい伸び
指差して、云う
自由詩
神径
Copyright
衣 ミコ
2014-08-19 01:08:31
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