ネアンデルタール人は誰何を強制しなかった
由比良 倖

夢の成分が星ひとかけらに相当するとしても
幸せな豊穣には私はもう生きていないかも知れない
と私は手の沈む先の海に密告しなくてはならない
ただ生きているってことは私が海であることだから
まだしも、私はひりついた石のように生きてない半分を
生きてない太陽の側面に明け渡してるかも知れない

影が出る、私の半分はとても小さい
小さく、私をすっかり覆ってしまう


自由詩 ネアンデルタール人は誰何を強制しなかった Copyright 由比良 倖 2014-08-18 17:58:45
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