ささやきを連れて
千波 一也
わたしの耳には
蔑む声が棲んでいる
わたしの耳には
嘲る声が棲んでいる
だから、気をつけて
わたしは素直に
言葉を受けとめられない
偽りを抱いて微笑むこともある
喜びを否定して悲嘆することもある
ほかの誰にも聞こえない
ささやきを連れて
わたしはわたし
たぶん、あなたも
わたしには聞こえない
ささやきを連れて
そこに
あなた、として佇んでいる
自由詩
ささやきを連れて
Copyright
千波 一也
2014-08-11 15:33:09
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