マリエ
瑞海



マリエ、隣のクラスのマリエ
呼び捨てなんて失礼だから
マリエさんと呼びます すいません

図書館で本を読んでるときの
長いまつげが目にかかる姿が
誰よりも綺麗なの
マリエさん自身知っていますか?

風に吹かれるとあなたの茶色い髪が
陽に触れてキラキラ光るんです
溜息というか 息が出来なくて

教室から見えるグラウンド
帰り道の歩道橋
いつだって探してるんです
こんな僕の前に現れるはずないけど

マリエさんが見ている人が
僕だけであって欲しいなんて
そんなことは言わない
というか言えない

いつか目が合うだけでいい
透明人間の僕
いつか隣の席になればいい
引っ込み思案の僕

もし もし
こんな僕が我儘言えるなら
マリエさん
あなたに笑っていて欲しい
あまり笑わないあなただからこそ

もし君を傷つけるもの、人がいれば
僕は死んでもいいから 全然
僕の最大限の力を使って

都合が良くてもいい
僕をかき乱すあなたが好きだ
それだけの理由じゃダメかな

マリエさん

マリエさん

あなたは僕を知らないかもしれない

でも僕はあなたの笑顔を見たい
あなたが笑ってくれれば
僕はほんとにそれだけでいいんだ


昼下がりの夢出会った
隣のクラスのマリエさん





自由詩 マリエ Copyright 瑞海 2014-08-10 13:38:09
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