雨の坂
瑞海




雨の中
強がりずんずん歩いて行く
知らんぷりしたいけど
それだと足が止まる

坂道を登ってゼエゼエなっても
歩みを止めない
過去から進むため 生きるための
これは試練

失敗を繰り返さないことは
とっても良いことだ
後ろを見て歩くと
目先の小石につまづき大怪我
それでも それでも
前を見て歩くと
何か足りなくなっていくの なにかな

横を一緒に歩く人
過去が頭に過る
きっとまた傷つけられ 傷つくから
そっと突き放したけれど

独りは寂しいでしょう?

と言ったっきり効かない
不整脈 動悸
独りは私をおかしくする
でもそうやって生きてきたから

溢れる涙を掬って
微笑まれたから
私は死んでもいいんだと確信した



自由詩 雨の坂 Copyright 瑞海 2014-08-10 02:40:08
notebook Home 戻る