きっと
ichirou
祭りの翌朝
小雨降る広場で
ゴミと小銭を拾うお年寄りを蔑む中年夫婦が
小さな野花を踏んだ
こんなに綺麗な花なのに
本物の生きている花なのに
偽物だらけのこの世の中に
確かに信じられる本物の花なのに
残酷な無関心は
静かに通り過ぎてゆく
きっと
ゴミと小銭を拾うお年寄りは
野花を踏むことはない
きっと
踏まれた花は
また小さく立ち上がる
自由詩
きっと
Copyright
ichirou
2014-08-09 15:14:04