高校受験
クナリ


塾が閉まるぎりぎりまで
あなたと競うように
居残り勉強を続けていた

たった二人で閉じこもっていた夜の教室
そのためだけに生きていたような半年間
あなたにだけは負けてなるものか、と
あなたに顧みられないような私になるものか、と
机にかじりついていた半年間

あの時はまだ
恋ではなかった

確かにまだ
恋ではなかった

どんな誤解も
決してしないで

あの時は、
まだ、
恋ではなかったということ

今は泣きそうだよ。


自由詩 高校受験 Copyright クナリ 2014-08-09 10:34:48
notebook Home