ひびき
浩一

「パンティ」というシーニュのシニフィアンは
つまり
「パンティ」という記号のそのひびきは
多くの男たちになにかしら希望を与える
明日も生きていこうという勇気を与える
ただしその場合の「パンティ」は
若い娘のそれに限る
バーサンの「パンティ」は男たちにゲンナリを与える
自殺したくなる
下手をするとホンモノの鬱病に追い込まれる
それはとても危険なことだ
選択をあやまってはいけない

世の中には
「パンティ」というシーニュのシニフィアンに
つまり
「パンティ」という記号のそのひびきに
飽き足らず
パンティそのものを欲しがる男たちもいる
なかには何千枚というコレクションを誇る男もいる
だがそれはこの国では御法度になっている
それはとても危険なことだ
なかにバーサンの「パンティ」が
混じっている可能性があるからである

ところがどうだ
このごろは
「パンティ」というシーニュのシニフィアンを
つまり
「パンティ」という記号のそのひびきを
嫌って
「パンツ」などという記号をつかう女達がいる
ゆるせない
パンツというのは一昔前だったら男のしたぎを意味した
お前たち女は男のしたぎを穿いているのか
ブリーフでも穿いていろ!
と 男たちはゆゆしき義憤を感じる

が 憤懣をどこにむけてぶつけていいかわからない
だから
男たちはその滾るおもいを胸深く秘めて
今日もいやいや仕事に出かける
今日もしぶしぶ仕事に出かける

いつかそのうち
ふたたび娘たちの唇からあの甘い
「パンティ」というシーニュのシニフィアンが
つまり
「パンティ」という記号のそのひびきが
聞かれることを固く信じて・・・・・・


自由詩 ひびき Copyright 浩一 2014-08-09 03:37:08
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