うまれたてのぬけがら/即興ゴルコンダ(仮)投稿
こうだたけみ

ただいま暑いと喚きながらドアが閉まるが早いかTシャツを脱ぐ。廊下を進みながらタンクトップに半ズボンと次々に脱ぎ捨てる。なにそれと咎めると笑いながらこう答える。
「それ? あたしのぬけがら」
少女から脱皮しかけの後ろ姿がバスルームに消えるのを見送って、拾い上げたTシャツは、ほんの少し温かく汗で湿ってた。


自由詩 うまれたてのぬけがら/即興ゴルコンダ(仮)投稿 Copyright こうだたけみ 2014-08-06 10:43:00
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